伊賀流忍者博物館は、昭和39年に開館した伊賀流忍者屋敷を前身としています。平成10年に伊賀流忍者博物館としてリニューアルオープンしました。平成20年には、忍者(忍術)をテーマとした博物館としては唯一、博物館法に基づいた登録博物館の指定を受けました。伊賀流・甲賀流だけでなく全国の忍者・忍術関連の古文献約1000点を収蔵しています。また、日本遺産(忍びの里 伊賀甲賀)の構成文化財として、忍者🥷忍術の興味と理解を深めていただくための活動も行なっています。
「忍術」とは・・・
日本で忍術が起こった要因は、さまざまな説があり、定まったも のはありません。しかし、日本独自の風土や日本人の心の持ち方が 忍術の大部分を占めると考えられています。古来の日本の「村」は、基本的には争いを好まない社会でした。 人々は「和」を重んじるために「忍耐」の心を学び、他人に気配りしながら臨機応変に対処する術を常に考えていました。戦わずして相手を制して共存するという忍術の考え方は、実は日本人であれば誰しも心の中に存在するもの。よって本来の「忍術」は、戦いを避けて、人々がお互いに平和に生きるための技術や知識を集めた総合生存技術であり、戦うことが目的ではありません。
※なお、伊賀流忍者博物館内で使用する「忍者」という名称は、主に戦国時代から江戸時代に 諜報などの職業に就いていた人々のこととさせていただきます。また、「忍者」の起源には諸説ありますので、ご了承下さい。
忍者屋敷
一見、ごく普通の農家ですが、忍者屋敷 では、それぞれの忍びの家に伝わる火薬の 調合方法(当時の日本では最も最先端で あった軍事技術)や忍術を守るため、どん でん返しや隠し階段、仕掛け戸などの仕掛 けからくりを備えていました。ここでは、 忍者やくノ一(女忍者)が屋敷内を実演し てご案内します。
忍術体験館
忍者が自分たちの思いを込めた忍術 伝書。その中には数々の忍者の道具、 「忍具」が描かれています。ここでは、忍 術伝書に基づいて製作されたレプリカ や実物資料の手裏剣や水蜘蛛などの忍 具を見ることができます。モニターで は敵の城へと密かに潜入する様子を再 現しており、知られざる忍者の仕事を 学ぶことができます。
忍者伝承館
忍者の歴史や生活を紹介した施設。 彼らの暮らしぶりは、まさに知恵の結 晶であり、現代に生きる私たちにも通 じるものがあります。また、忍者や伊賀をテーマとした企画展を年に数回開催しています。
忍術実演ショー
忍者は手裏剣や刀、鎌、忍具を使用し、 いかに身を守ったのか。実演ショーでは 本物の武器を使い、説明をまじえて技を 紹介します。他では見ることができない 迫力ある忍者たちの技の数々をお見逃 しなく!